血のジレンマ サンデーサイレンスの憂鬱 浅見家の本棚 #40

浅見家の本棚
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血のジレンマ サンデーサイレンスの憂鬱/吉沢 譲治

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馬の世界も格差社会

どうやら我々一般庶民に限らず、競馬界も深刻な格差社会だそうで…。

本書の主人公であるサンデーサイレンスというサラブレッドは、当時競馬後進国だった我が国の競馬界にかけがえのないものをもたらしてくれたのですが、その一方で計り知れない大きな格差と、一種のマンネリズムを残して、この世を去ってしまいました。




日本競馬界(生産者界)の現状

競馬に詳しくない方のために触れますが…

今、最も日本で活躍している種牡馬(現役サラブレッドの父親)は、ディープインパクトという超有名な馬なんですけれども、このディープインパクトの父がサンデーサイレンスであります。

サンデーサイレンスは、このディープインパクトの他にも数多の活躍馬を世に送り出し、それらの馬達が現役引退後に父同様、種牡馬となっています。つまり、サンデーサイレンスの血を引いた種牡馬の数が次々と増えてきており、人間風に言うと一族が繁栄している…といったところでしょうか。

こういった事実だけを聞いておりますと、『おお、サンデーサイレンス一族ってすごいじゃん!』の一言で済みそうな話なのですが、実はそんなに簡単なものではありませんし、いいことばかりでもないのです。

サンデーサイレンスの一族が活躍しまくりですと、当然サラブレッドの生産に携わっている人達は『ウチもサンデーサイレンスの血統を生産しよう!』となりますよね。そしてサンデーサイレンス以外の血統の馬が淘汰されていくと、どんなことが起きるのか…

それは『サンデーサイレンス一族の馬ばかりが増えてしまいますと、サラブレッドの交配が難しくなってきてしまう』ということです。

サンデーサイレンス以外の血統を…

なぜか?
サラブレッドにも我々人間と同じく父と母がいるわけですが、世の中がサンデーサイレンスの血統ばかりになってしまいますと、極端な近親配合しかできなくなってしまい、そんな過程で生産された馬は虚弱体質などのマイナス面を抱えてしまう…というのが定説です。
そうしますと、その後に待っているのは負のスパイラル。本の誇るサンデーサイレンスの血統が、『セントサイモンの悲劇』と同じ道を辿らないことを祈ります。そうならないためには、サンデーサイレンスの血統はある程度のところで制限をかけ、それ以外の血を少しずつ増やしていくしかありません。
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@liverpoolxabier

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