忍びの国(和田 竜)

浅見家の本棚

忍びの国/和田 竜

2017年に、嵐の大野 智さん主演によって公開された映画『忍びの国』。
その他、石原 さとみさんや鈴木 亮平さん、伊勢谷 友介さんなど錚々たるメンツが名を連ねたことで大きな話題を集めました。



本作は、映画『忍びの国』の原作。
著者の和田 竜さんは、『村上海賊の娘』『のぼうの城』でも有名ですね。

なお、当ブログでこれまで行ってきた読了本の要約紹介ですが、今回のように小説を取り扱うのは初めてのこととなります。

『要約』ですから、要となるストーリーの根本的な部分に触れる場合がありますので、これから原作や映画を見る予定の方におかれましては、閲覧しないことをおススメします。

あくまでも…私個人が読み終わった本の備忘録を付けている…という位置づけで捉えて頂くと幸いです。

第一章

かつて伊勢国を支配していた戦国大名、北畠 具教
その後、同国を侵略した織田信長の次男・信雄とその配下(日置 大膳長野 左京亮柘植 三郎左衛門)によって暗殺される。
伊勢を平定した織田家だったが、その隣にはどの大名にも属していない伊賀があった。
信長は隣国の伊賀を『虎狼の族が潜む秘蔵の国』と称し、信雄らに『容易に手を出してはならない』と忠告していた。



第二章

伊賀は、10万石程度の小国。
しかし国内には800超の城館が存在し、百地 三太夫をはじめとする多くの小領主が忍びの技を持ちて争いを繰り返していた。
小領主の1人・下山 甲斐には、平兵衛次郎兵衛という2人の息子がいた。
本作の主人公・無門は戦で次郎兵衛を討ち取るが、平兵衛は息子の死を何とも思わない父の態度や伊賀忍達に絶望し、伊勢に出奔。
伊賀忍者トップクラスの実力を持つ無門だが、他国から攫ってきた女性・お国が弱点。
お国からは『年間40貫は稼がないと夫婦にはならない』と言われ、頭が上がらない状態に陥っている。
伊勢に着いた平兵衛柘植 三郎左衛門を介して伊賀攻めを依頼し、信雄は承諾。
その手始めとして『伊賀忍者を織田家で雇用する』と騙し、拠点とする丸山城の建築を手伝わせることにした。
しかし…伊賀忍者同士の小競り合いや平兵衛の出奔は、全て百地 三太夫の策略。
信雄を誘い込んで破り痛撃を与えれば伊賀忍者の武名は大きく高まり、他の大名家から数多くの仕事が舞い込むと目論んでいた。

第三章

丸山城完成後、織田側は予定通り城を接収するが反抗する伊賀勢の火攻めにより落城。
信雄は伊賀を力づくで攻めようとするが、主力の日置 大膳は従軍を拒否。
大膳がいなければ戦力が激減する信雄は、伊賀攻めを保留とした。
一方、伊賀では『まともに戦っても勝てない』という空気が流れ、下忍達は逃散。
逃げるのを良しとしないお国の態度に従う無門だったが、このままでは兵が不足し敗色濃厚のため、戦を止めようと日置 大膳を説得に行くも失敗。
その後、大膳は伊賀が信雄を自領に誘い込もうとしていることを見抜く。
態度を翻して従軍し、『大膳は来ない』と見込んでいる伊賀勢の裏をかくことにした
伊勢からの帰り道、無門は、北畠具教の娘・信雄の妻)に遭遇。
そこで無門は打倒織田家の報酬として、一万貫の価値を持つ茶器・小茄子を受け取る。
当初、無門を騙して小茄子だけ頂こうとしていた。



第四章

下忍達が逃散したことで伊賀勢は兵数の上で不利に陥り、苦戦。
無門は手に入れた小茄子を恩賞にすると約束し、下忍達を引き連れ戦場へと戻る。
お国は、伊賀の女子供が数多く待機する平楽寺へと向かう。
無門の活躍により戦は伊賀が勝利。
信雄を討つべく城に忍び込んだ無門は、そこで下山 平兵衛と対決。
彼の生真面目さに心を打たれ、平兵衛を討つものの信雄を殺すことは諦めた。
無門は伊賀へ戻り三太夫らに反抗。
伊賀忍全てが敵となり、無門を庇おうとするお国は殺されてしまう。
『おのれらは人間ではない』…無門はそう呟き、伊賀を去る。

終章

伊賀を去った無門は、信長の前に姿を現す。
『伊賀を滅ぼさねば、お前は危ない』と忠告し、1581年の第二次伊賀攻めへと繋がる。
結果、伊賀は滅びることとなる。



いかがでしたでしょうか?
当ブログにおける、初めての小説の要約でございました。

我ながら非常に乱暴なまとめ方をしてしまったと反省をしておりますが、あくまでもメモ。
読み終えた本の内容を忘れないために書いたことを、そのまま記載しております。

この『忍びの国』の世界観に更に浸りたいという皆様は、是非実際に本書を購入することをおススメします。
できれば街の本屋さんなどで、新刊で購入することを願って…。

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