思考の整理学 浅見家の本棚 #80

浅見家の本棚

私の日課、それは『湯沸かし』

私には、朝早く起きてから行う日課があります。
とはいえ『毎日』ではなく時々忘れてしまうことも実際にはありますので、あまり偉そうなことは言えないのですが、『朝起きたらヤカンに水を入れてお湯を沸かす』というのが、先述した私の日課であります。



常々思っておりました。
『早くお湯沸かないかしら』
と、ヤカンの前で待っていても一向に水はお湯になりません。
たまに『永遠にこの水はお湯にならないのではないか…』と不安に思うほどです。

…で、『このまま待っていてもしょうがない』とその間トイレに行くのですが、それほど長時間離れていなかったにも関わらず、ヤカンの前に戻った時にはフタが今にも吹っ飛びそうなほどお湯が沸騰しているのがこのところのくだらないパターンです。

『見つめるナベは煮えない』

今回採り上げる、本書『思考の整理学』は、刊行から30年以上が経過しているにも関わらず200万部以上売り上げている、我が国を代表する名著です。
この名著の中で、私がほぼ毎日体験していることを例にとった思考に対する考え方が書かれておりましたので、いつも通り引用させて頂きます。

前にも引き合いに出したが、外国に、
”見つめるナベは煮えない”
ということわざがある。
早く煮えないか、早く煮えないか、とたえずナベのフタをとっていては、いつまでたっても煮えない。
あまり注意しすぎては、かえって、結果がよろしくない。
しばらく放っておく時間が必要だということを教えたものである。
考えるときも同じことが言えそうだ。
(本文より引用)

なるほど、『外国のことわざでそのような言葉があるのか』と物知りになった気分にもなったのですが、人間は今も昔も同じようなことを考えて生きているのだなということに気づき、ついつい可笑しくなってしまいました。
ナベやヤカンの前でただひたすらお湯などが沸くのを待っている姿は、第三者的な視点から見れば滑稽でしょうが、本人は必死なのです(自己弁護のつもり)。

とりあえず『寝かせる』ことが大事。

このような例えからも、我々人間には物事を考えるにあたってある程度の時間が必要です。
本書の中にも頻繁に出てくるのですが、『寝かせる』ということが非常に重要なのです。
勿論、時々閃きのように一瞬で良いアイディアが思いつくこともあるのですが、それは本当に稀ですし、数多く閃いてしまうような人は我々のような常人の域ではなく、それは『天才』という一種の別の生き物であると割り切る他ありません。

近年の研究では、一夜漬けのテスト勉強はあまり意味がないということが言われています。
記憶力を高めたり暗記をする際には、寝る直前に勉強し適度な睡眠を経てから再度勉強した方が記憶への定着が容易になりやすいとのことなのです。
人間の脳といいましょうか、頭は本当に不思議です。
解決方法が思いつかず、悩みに悩んでいたことも一晩寝て起きると名案が浮かんだりすることが多いのも基本的にはこれと同じ考え方です。

今思い返してみると、私の大学時代のテスト勉強の9割りは一夜漬けでありました。
頭の中身が文系であるにも関わらず何故か理系に進んでしまった私は、難解な物理の公式や方程式の数式を少しも内容を理解しようとはせず、全て丸暗記によって解答しておりました。

つまり、『なぜこうなるのか』ということはどうでも良くて、『こうなるものだから仕方ない』の精神でした。
なんだか、せっかくの名著『思考の整理学』の回であるというのに、最後は私自身の情けない話で終わってしまいそうです。
乱文・雑文、大変失礼致しました。

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