決定版 FinTech 金融革命の全貌(加藤 洋輝・桜井 駿)

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決定版 FinTech 金融革命の全貌/加藤 洋輝・桜井 駿

最近、フィンテック(Fintech)という言葉が、世の中に浸透しつつあります。
私の関わっている仕事の関係では、民間の金融機関さんなどが融資や投資の場面でフィンテックを導入し始めている…といった動きも出始めています。



しかし…それほど関わりが無い人にとっては『フィンテックって何ぞや?』と思われる方も多い事でしょう。
今回は『決定版 FinTech 金融革命の全貌』を要約し、近い将来、間違いなく台頭するであろう新たな金融サービスについて学んでいきたいと思います。

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第1章 15分で分かるフィンテック

フィンテックとは、金融(Finance)と技術(Technology)を掛け合わせた造語。
つまり…金融とITの融合によって生まれた新たな金融サービスを指す。
スマートフォンの普及などにより、急速に発展してきた。
クレジット決済サービスPayPalがフィンテック企業の先駆け。
クレジットカードを作れない人や金融履歴が少ない若者達を背景に、ITを中心とした数多くのフィンテック企業が勃興し、発展をし始めている。
日本は実はフィンテック先進国だが、金融機関はサービスが行き届いており、大きなムーブメントにはならなかった。
既に普及しているフィンテックの多くは、家計簿サービスなどに留まっている。
フィンテックが社会に与える影響
①金融機関のサービス化が進む
②ユーザー自身がメリットとデメリットを選択する時代となる
③情報漏えいのリスクは、どうしても高まってしまう

第2章 フィンテックが切り拓く新しい金融サービス



代表的なフィンテックサービスは、以下の7つ。
融資、決済、送金、投資、情報管理、業務支援、仮想通貨。
ただし、仮想通貨については次の第3章で。

融資

金融機関は、信用力に乏しい顧客層や優良顧客層にターゲットを絞り込み、個別に最適化された商品やサービスを提供できるようになる。
与信判断には、クラウド会計やSNS、EC(電子取引)購買履歴データも活用する。

決済

これまでより、手軽にキャッシュレス決済が店側も消費者側も導入が可能となる。
特に店側には、支払いサイトの短縮化というメリットもある。
決済サービスの最終領域はシームレス。

送金

特に、海外送金手数料は劇的に安くなると予想される。
今後は金融機関や既存の事業会社が、この機会を契機に送金サービスに参入してくる可能性もある。

投資

この分野のフィンテックは、ロボアドバイザー。
人工知能を活用することで、高度なポートフォリオマネジメントサービスを誰もが気軽に利用できるようになる。

情報管理

代表的サービスは自動家計簿で、レシートを撮影するだけで入力が不要となる。
銀行やクレジット会社、EC企業にとってもメリットは大きく、ユーザーの嗜好や購買履歴、資産情報などのデータを取得することができる。

業務支援

法人向けでは、クラウド会計。
仕組みは家計簿サービスとほぼ同じであり、例えば取引銀行などは効率的に企業側のデータを取得し、即座に共有することができる。

第3章 ビットコインとブロックチェーン

暗号技術により構築された技術がブロックチェーンであり、この代表的な応用事例の1つがビットコインである。
ブロックチェーンにより、ビットコインは過去の取引が全て記録されている。
難解な計算課題『Proof of Work』。
発生した取引記録を承認し新たなブロックを作成する作業のことで、参加者の内、最も早くその問題を解けた人が報酬としてビットコインを得られる仕組み。
この『Proof of Work』こそがビットコインの取引記録を不正から守っているが、この承認作業は個人ユーザーが行うのはほぼ不可能。
プロによる、ビットコイン争奪戦が繰り広げられている。
ビットコインにも課題はある。
取引件数は増加中で取引データも改竄できないが、支払手段としては普及していない。
現時点では、決済手段よりも投資の対象とされている。



第4章 フィンテックを可能にするテクノロジー

フィンテックを支える要素技術は、以下の5つ。
それはモバイル、ビッグデータ、人工知能、API、デザイン。

モバイル

スマートフォンやタブレットの急速な普及により、人々は金融サービスを持ち歩くことが可能となった。

ビッグデータ

モバイル端末を介して、SNSやECショッピング、家計簿アプリからユーザーの様々な情報が収集・蓄積され、それが新たな金融サービスを生むことに繋がる。

人工知能

融資や投資の場面で、今後は人工知能の活躍の場が増えていく。
コストの削減とサービスクオリティの均一化が最大のメリット。

API

様々な企業の提供するサービスを連携させる、統一されたシステムのこと。
ユーザーは、自分の受けるサービスを1つの窓口で済ませたいと考えており、そのニーズを満たすことに繋がる。

デザイン

素晴らしいサービスでも、デザインやサイトの設計が悪ければユーザー受け入れては貰えない。
ただ数字を羅列するのではなく、グラフ等を通した可視化によってユーザーの利便性が高まる。

第5章 業態別、金融機関に与えるフィンテックのインパクト

フィンテックの普及により、金融機関はサービス業化とAPI公開が不可避となる。
それと同時に、現在の雇用を維持するのも困難となる。
その他の業態でも、様々な影響が出ることは大いに予想される。

金融機関

都市部と地銀では、フィンテックによるユーザーとの接点が異なる。
地元企業との繋がりが深い地銀は、企業とフィンテック企業の橋渡しとなり、総合的なサービスを提供していくことが求められる。

証券会社

全体的に考えれば、フィンテックは証券会社にとってチャンス。
ブローカー業務では顧客を奪われることになるが、個人のお金が預金から投資に流れることで、全体的に市場は活性化する可能性が高い。

生命保険・損害保険

フィンテックにより、『いい人』と『悪い人』が選別される。
ユーザー一人一人に対して、適正な金額の商品やサービスが提示されていくこととなる。

クレジットカード業界

様々な決済サービスが新たに生まれる。
そのため、これまで存在していた既存のクレジットカード決済事業者などにとっては脅威になるかもしれない。

ITベンダー

これまでITベンダーは、受注内容に応じたシステムの納品をしていれば良かった。
これからは、いわゆる『御用聞き』から提案型のサービスが求められいくことになる。



第6章 フィンテックが消費者に与えるインパクト

フィンテックにより消費者にとって金融サービスは身近なものになると同時に選択肢も増えるが、その分だけ選び方や守り方も大きく変わことになる。
そんなこれからの消費者に必要なのは、金融リテラシーと情報リテラシー。

金融リテラシー

消費者が、自身の不利益やリスクを防ぐために必要。
小・中学生の授業でお金に関する教育をするなどして、リテラシーの素地を固めると良い。

情報リテラシー

お金や資産などの物的損害だけではなく、個人情報の漏えいや詐欺、セキュリティ事故からも自分を守らなければならない。

フィンテックを普及させるには、金融・情報のリテラシー教育を実施する必要がある。
最終的には一人一人が個々のリテラシー高め、フィンテックを有効に活用していくことが最も重要である。

『フィンテック』と聞くと難しい印象を抱いてしまいがちですが、この本を読めば基礎的な部分は掴めるものと思われます。

これからは、世の中の仕組みについて一定の知識をあらかじめ備えておかないと、場合によっては自分が損をする時代になってきます。

今回触れたFintechが正にそうです。

金融サービスは今よりも身近になることは確実なものの、選択肢が増えることで、より良い方向に物事運ぶためだったりリスクを軽減させるためには金融と情報、2つのリテラシーを事前に学んでおかなければならないでしょう。



幸いにも、人工知能(IT)やフィンテックに関する本や、書店などで数多く並べられています。
今回紹介した『決定版 FinTech 金融革命の全貌』は、そんな私達にフィンテックについて分かりやすく解説してくれています。

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