1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 #9

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1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365/デイヴィッド・S・キダー 他

ヘミングウェイといえば、『老人と海』
読書の主な対象がライトノベルだった大学生時代の私が、何を思ったか一念発起して書店で購入し、読み始めたのを覚えています。



結果からいうと、当時の私にはそのストーリーを完全に理解することはできませんでした。
ドラマチックな展開を期待していた私は、漁に出る老人(漁師)の話に『退屈さ』を感じてしまったものです。

今も変わらず読解力に乏しい私は、精々…

折角獲れたカジキがほとんどサメに食べられちゃって、可哀想に…

という中身に乏しい感想を抱いた程度です。
あれから十余年…もう一度読んでみると、当時とはまた違う感情が自分の中に湧いてくるのではなかろうかと思っているのですが…。

【文学】アーネスト・ヘミングウェイ

20世紀のおもなアメリカ人作家の中で、アーネスト・ヘミングウェイ(1899~1961)ほど人々に影響を与え模倣された者はいないだろう。
それと同時に、彼ほど多くの人から非難された者もいない。
長編・短編両方の小説で有名になったヘミングウェイは、生前から著名人となったため
~ しかも、自分の周りに意図的に膨大な神話を築いた ~
虚像と実像を分けるのが難しいこともある。



ヘミングウェイは、1899年にイリノイ州オークパークに生まれた。
若い頃から作家を志し、18歳で『カンザス・シティー・スター』という新聞社の記者となる。
記者となったヘミングウェイは、第一次大戦の戦場に赴任するも負傷。
戦後はパリに住み、『散文体』という彼のトレードマークともいえる文体を磨き上げ、後の基礎を築いた。
ヘミングウェイ初の長編は、1926年に執筆した『日はまた昇る』という小説。
満たされない思いを抱くアメリカ人青年がフランスやスペインで過ごす日々を描いた作品である。
小説家
小説家

『誰がために鐘はなる』など、そのタイトルは誰もが耳にしたことがあるでしょう!!

その後も『武器よさらば』(1926年)や『誰がために鐘は鳴る』(1940年)などを発表。
特に後者の主人公ロバート・ジョーダンは、『コード・ヒーロー(ヘミングウェイが分類したヒーロー像の一つ)』の典型例として知られる。



時には戦争など特定のテーマでしか書けないと批判をされたヘミングウェイだが、1954年に『老人の海』でノーベル文学賞を受賞。
輝かしい実績を収めたヘミングウェイだったが、寂しい最後を迎える。
1961年、ショットガンを使って自ら命を絶った。
62歳だった。
晩年のヘミングウェイは鬱状態と健康の衰えに悩まされていた。
現代ではその文体は勿論、『イミテーション・ヘミングウェイ・コンテスト』の開催など広い範囲で現代に多くの影響を残している。



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