死ぬこと以外かすり傷/箕輪 厚介
去年の夏頃だったでしょうか?
私は仕事で見ることができなかったのですが、某テレビ番組を見た妻が
今日テレビで、幻冬舎っていう出版社の編集者の特集をやってたよ。
名前は忘れちゃったけど、本好きの間では有名なの?
正直それだけの情報だけでは分からず、この話はそれだけで一旦完結してしまいました。
しかし…ある日、本屋に行ってみると本書『死ぬこと以外かすり傷』が棚に並べられており、よくよく表紙を見てみると
【幻冬舎】・【編集者】・【箕輪厚介】というキーワードが目に飛び込んできて、全てが腑に落ちました。
妻が話していた幻冬舎の編集者とは、本書の著者・箕輪厚介氏のことだったのです。
箕輪氏は出版不況と言われる昨今において、数々のヒット本をこの世に生み出している編集者さんです。
先日このブログで取り上げた『日本再興戦略』(落合陽一)も箕輪氏が手掛けた一冊で、従来の出版界の常識を覆す存在として注目を浴びている存在です。
改めて箕輪氏のプロフィールを見てみると…なんと私と同級生。
勝手に縁を感じたところで、今回の『浅見家の本棚』は箕輪氏の『死ぬこと以外かすり傷』を要約していきます。
第1章 [考え方] 予定調和を破壊せよ
~ トラブルに身を投げろ! ~
新しいものを生み出したければ、自らトラブルに突っ込んでいかなくてはならない。
カオスにこそ、まだ見ぬ景色がある。
~ バカなことにフルスイングせよ ~
結果は考えず、思いっきりバットを振れば、熱狂は伝播する。
無難になっていたら人はついてこない。
~ 安全安心を破壊せよ ~
安全安心からは熱狂は生まれない。
『上司に許可を求めながら歴史に名を残した人はいない』
~ 言ってはいけないことを言ってしまえ ~
社畜から脱却したければ、相手が誰でも声を上げなくてはならない。
組織的な生き方は、癖になる。
~ 3歳児レースに勝ち残れ ~
3歳児のように本能や好奇心を剥き出しにした身軽な人間が、一番強い。
おっさんになるな。
~ 退屈な世界に火を放て ~
とにかく騒ぎにする。問題を提起する。
『正しいことより楽しいことを』
『過激にして愛嬌あり』
社会や世の中に、従順過ぎてはいけない。
熱狂し予定調和を破壊することで、その先のまだ見ぬ景色に辿り着くことができる
第2章 [商売のやり方] 自分の手で稼げ
~ 自分に何万円の値札を貼るか ~
どんなに小さいことでもいいから、自分の手・頭・足・名前で稼いでみること。
自分の値札を意識しなければ、一生飼われたまま。
~ 意識くらい高く持て ~
世の中の動きを知っているだけでリスクを回避できるし、ピンチをチャンスに変えられる。
意識くらい、高く持て。
~ 誰も行かない未開を行け ~
地道な努力がやがて線となり、結果へとつながる。
今の苦しみが、極上の快楽となる。
誰も行かない、未開を行け。
~ カネと感情のダークサイドスキル ~
誰よりも汗をかき、感謝して、『協力してもいい』と思ってもらうこと。
会社とはヤクザとマル暴のようなズブズブの関係になるのが理想的(カネと感情のダークサイドスキル)。
~ 社員を奴隷にする会社は捨てろ ~
これからは、多様性が力となる。
硬直した組織で働いていては、やがて滅んでしまう。
乱世を生き抜くのは、社員を放し飼いにしてくれる組織。
~ ブランドを稼げ、未来を稼げ ~
自分が今の仕事で何を稼いでいるのかを、明確にすべき。
金以外のもの(ブランド・未来)を稼ぐことに、意識的であれ。
~ 帰る場所がある人間にひとは熱狂しない ~
個人としての覚悟を示せば、相手は信用してくれる。
帰る場所…つまり、会社の看板など関係なく、生き方や覚悟が問われている。
意識を高く持ち、自分の価値やブランド、未来を意識しながら働くこと。
そのためには会社をいい意味で利用しても良いが、個人としての覚悟を示さなければ、ビジネスでは信用されない。
第3章 [個人の立たせ方] 名前を売れ
~ ヒーローインタビューを想像せよ! ~
ヒーローインタビューされることを想定して仕事をすれば、一つ一つの行動が変わる。
実力だけでは、何にもなれない。
~ 恥をかけ、血を流せ ~
誰も言わないことを言えるようになるために、誰もやっていないことに挑戦し、経験し、実績を作らなければならない。
~ 風呂敷を広げろ ~
イノベーションに必要な『風呂敷を広げる人』は、周りをワクワクさせれればOK。
重要なのは、『この人の風呂敷を畳みたい』と思ってもらうこと。
~ 教祖になれ ~
現代は、信者を集めなければモノが売れなくなった。
あらゆる批判に対して血を浴びながら、共感してくれる人を集めること。
そんな教祖力が問われる。
自分という存在、ブランドを確立させることで、人や仕事が付いてくる。
誰もやっていないことに挑戦することは、そんな自分のブランドにある種の箔を付けてくれるだろう
第4章 [仕事のやり方] 手を動かせ
~ 今やれよ! ~
自分で手を動かし、成長していくのが一番の近道。
時間は有限、今やれ!
~ スピードスピードスピード! ~
『スピードは熱を生み、量は質を生む』。
常に時間を区切って、自分を追い込むことで集中力は上がる。
~ 量量量! ~
圧倒的な量を制圧して、初めて見える世界がある。
量だけは裏切らない。
誰よりも、早く動き続けること。
~ 熱狂に出会うための自然消滅のススメ ~
熱狂に出会うには、企画等が自然消滅になるのを覚悟で次々手を出してみた方が良い。
『やりたい』『行きたい』ではなく、『やります』『行きます』を口癖に。
~ 何か一つでトップになれ ~
多動力の本質は、何かで日本一になり他のトップとの横展開を可能にすること。
まずは、何かに夢中になって、一点突破。
~ 変わり続けることをやめない ~
『変わり続けることをやめない』(落合陽一)
人は変わることを止めた時点で腐り始める。
『変わる』という意思を持ち続けられるかどうかが、まずは問われている。
量とスピードで、まずは実行。
この繰り返しにより何か一つの分野で日本一になれば、ほかのトップと連携して新たな何かが展開できる。
変わり続けることを止めてはいけない。
第5章 [人間関係の作り方] 癒着せよ
~ 丸裸になれ ~
相手と打ち解けるためには、まずはこちらが全てをさらけ出すこと。
~ 憑依レベルでブンセキせよ ~
相手が何を求めているかを想像し言語化すれば、信頼を勝ち取ることができる。
相手が憑依してくるまで、想像し尽くせ。
~ 目的だけをにらみつけろ ~
ビジネスは友達ごっこではない。
結果が出ないいい人より、多少強引でも仕事のできる人に仕事は集まる。
ただ目的地だけをにらんで、走り抜けろ。
ビジネスにおける目的達成のためには、人間関係の構築は避けては通れない。
憑依レベルで相手が何を求めているかを分析し、全てをさらけ出すことが、結果を生む。
第6章 [生き方] 熱狂せよ
~ ただ熱狂せよ ~
物事に取り組む基準は、『自分が熱狂できるかどうか』。
好きだからこそ、何でもできる。
~ 数字から逃げるな ~
やりたいことをやる土壌は、自分で整えなければならない。
そのためには、数字と戦わなければならない。
金を稼いで、ロマンを語ろう。
~ 自分の体で実践する ~
『なぜシビレエイが相手をしびれさせることができるのか。それはシビレエイ自身がしびれているからだ』(プラトン)
体現することで、相手にも熱は伝わる。
言葉だけでは伝わらない。
~ 識者や業界人の評価などいらない ~
『誰に対して仕事をしているのか』を考えた時、識者や業界人に評価されなくても良い。
~ この世に受け入れられない才能を愛する ~
東大出身で、刑務所に入った共通点を持つ大王製紙の元会長・井川意高とホリエモン。
世間と混ざり合わない異物を世に出すことで、人生に正解は無いことを伝えたい。
~ 努力は夢中に勝てない ~
全ての仕事に共通する方程式、『努力は夢中に勝てない』。
夢中になれるものを見つけるには、行動しかない。
死ぬこと以外かすり傷。
『自分が熱狂できれば』行動できるし、数字とも戦えるし、何より夢中になれる。
夢中になれれば、全ての仕事に成功できる。
夢中は努力に勝てるから。
死ぬこと以外は、かすり傷。
いかがでしたでしょうか?
私が本書で学んだことは、仕事に対するスピードと量の重要性と、何より『夢中になること』。
読み終えたのはつい3日前ですが、仕事に対する取組み姿勢を変えることができました。
『スピードは熱を生み、量は質を生む』
いい言葉ですねぇ…。
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