モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方(佐藤 勝人)

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モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方/佐藤 勝人

私の普段働く業界では、超の付く有名人である佐藤勝人さん。
普段は、栃木県内で17店舗を展開するサトーカメラの代表取締役専務として企業経営する傍ら、経営コンサルタントとして全国各地で活躍をしている非常にスペシャルな方です。



また…佐藤さんは、私の職場で定期購読している『商業界』という雑誌でも連載をしており、毎月そのアツい商売に対する思いを勉強させて頂いています。

『現代社会はモノが売れなくなってきている』と言われて久しいですが、今回はそんな時代における地域の中小店舗が生き残っていく術を模索するため、本書を要約して参ります。

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1章 これからの繁盛法則『顧客一体化戦略』

既存のマーケット内で商品の切り口を変え、客層を増やしていく。
それが本当の、市場開拓。
商売繁盛の基本は、商品を通して『文化』を地域に創造すること。
『文化』とは、つまり消費量。
生産量ではなく、その地域における需要の度合い…消費量で日本一を目指す。
『○○といえば○○だ』と地域全体に知ってもらえるように、地域で文化を創ることが繁盛への唯一の道。
顧客を絞ったり、ニッチに逃げてはいけない。
まずは全ての顧客を受け入れ、喜んでもらえるにはどうしたらいいか考え、行動すること(顧客一体化戦略)。
顧客の欲求は、昔と比べて変化をしてきている。
『帰属』『尊敬』『自己実現』といった潜在的欲求に応えられるお店を作らなければならない。
ポイントカードでの顧客管理に頼りすぎていないか?
目の前の人間と向き合い、接客することが年間の売上へと繋げることができる。
店と顧客、スタッフと顧客が同じ目線で繋がることで、顧客一体化戦略が実現できる。
それが、これからの商売繁盛の法則である。

2章 商圏を絞れ!お客様を絞るな!



中小の商圏で、ニッチ商品を狙ってはいけない。
マス商品に照準を定めること。
自分の生業の大義を考えなければならない。
価格帯は縦展開で。
日本は限られた地域に様々な客層の消費者が暮らしているので、1つの商品に対して多くの種類には手を広げず、その代わりに価格帯の幅を増やす方が正しい。
販売員は必要以上のマナーを身に着けるよりも、自分が売っている商品のプロになりきること。
プロだからこそ、その商品を使おうとする人の気持ちが分かるようになる。
地域で商売を続けていくことこそ、そのお店の使命。
店の大義を意識し、適正価格を考えるなど顧客と一緒に商品やサービスの価値を見出していかなければならない。
商品の新しい楽しみ方を提供するのも、お店の役割。
チェーン店が進める利便性賞人は真逆の発想である。
『いかに画一化の中に、商品やサービスを眠らせないか』。
サービスを創りだすということは、現場の問題やクレームから新たに考えること。
うるさいと思う顧客の一言から学ぶその瞬間に、新たなサービスが生まれる。
商圏は絞っても、顧客そのものを自分の勝手な判断で絞ってはいけない。
自店の大義を見つめ直し、全ての顧客を受け入れ、学んでいくことが重要である。

3章 お客様に『本物の楽しさ』を提供してモノを売れ!

地域の中小店舗に必要なのは、利便性の追求だけではない。
『楽しい!』『面白い!』『すごい!』という経験価値を意識し、顧客と一体化しよう。
いくら店内の動線を整えても、スイッチが入らなければ顧客は動かない。
重要なのは経験者の生の声や接客で、時には顧客同士が勝手に一体化してくれる。
店は、そんな化学反応を起こさせる場所でありたい。
メーカー側の新製品至上主義に乗せられてはいけない。
新商品であろうが型落ち商品であろうが、顧客に最適な商品を提供してあげるのがプロの仕事。
1つの商品には、25の商機が存在する。すなわち…
【商品サイクル】①新品 ②レンタル ③中古 ④買取 ⑤修理
【販売場面】①店頭 ②催事 ③訪問 ④配置 ⑤通信
であり、これらの組み合わせが25通り存在する。
25の商機と経験や最適商品の提供を意識することで、顧客の消費スイッチが入る。 
それは、どんな店内の動線よりも遥かに有効的。



4章 繁盛を生み出すスタッフを育てよう

スタッフには、『どうやれば顧客から褒めてもらえるか』を考えさせる。
スタッフが成長意欲を持てる店づくりへと繋がっていく。
商品を売る上では、嘘も独りよがりもダメ。
『自我』×『打算』×『調和』を念頭に、メーカーの謳うセールストーク中心ではなく、そのスタッフなりのエッセンスを加えて売れ!
経営者は、お店についてスタッフと共に考えるなど謙虚であるべき。
そして、逆にスタッフは謙虚になりすぎてはいけない。
顧客に認められたり、褒めてもらうことを第一に考えること。
数字を落としたスタッフのことは叱らず、その反対に絶好調のスタッフにはやんわりと釘を打っておく。
サトーカメラで実施している『振り返りノート』。
自分の実践で書き留め、店舗の誰でも見れる状態にしておく。
そのスタッフの数値以外のプロセスが把握できる。
経営者とスタッフの本来求めるべき姿を、きちんと見直す。
前者は謙虚であるべきで、後者は顧客に褒めてもらうことを第一に考えること。
そして経営者は、様々な手法によって現場の言所を把握することが求められる。

5章 地域に愛される店が文化を創る!

中小は個店勝負、長期計画を目指すこと。
店づくりは最低でも1年、普通は3年かかる。
その先に、中小店の繁盛がある。
経営者はスタッフの10倍働こう、それでやっと認めてもらえる。
人を働かせようと思うなら、まずは自分から。
企業としてのDNAが、社内や地域へと広がっていく。
中小店の繁盛の作り方の基礎は、地域の顧客全員に愛されるということ。
うるさい人も、マニアも、全員受け入れる位のレベルで。
世の中の大多数の人々は、競争から脱落してしまった(プロスポーツ選手になりたくてもなれなかったなど)人達。
商業者は、そういった人達にいい意味で錯覚させることで商売繁盛へと繋げること。
中小のやるべきことは、文化の創造。
人間は生理的欲求が満たされれば、芸術等の文化を求める生き物。
専門家を活用するなどして、文化を軸にした個性的な店づくりを心がけよう。
真の繁盛店は、一朝一夕に作ることはできない。
経営者・スタッフが共に顧客を第一に想い、地域の文化を創造していくことが長く愛され続ける秘訣である。

商売の繁盛には近道はありません。

そしてその繁盛の基本として、佐藤勝人さんが何度も本書の中で唱えるのは『顧客一体化戦略』。
それは何も特別なことではなくて、地域の顧客に認めてもらったり、褒めてもらったりすることを第一に考えるという、よくよく考えれば当たり前のこと。



私自身も仕事で、地域の中小店の方々と接する機会が多いのですが、現状を嘆いている人に限って、そういった基本的なことが出来ていなかったりするかもしれませんね。

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