ドラガン・ストイコビッチ完全読本
『悲願』から『出場して当たり前』になった、サッカーワールドカップ
先日、サッカー日本代表が2018年のワールドカップ出場を決定させたことは未だ記憶に新しいことだと思います。一昔前までは『ワールドカップ出場』が悲願だった日本サッカー界ですが、今では『出場することは至極当然』のような空気に変わってきていますね。
日本サッカー界のレベルが上がりました。その要因の一つに、国内リーグのプロ化による競技人口の増加が挙げられます。
Jリーグが日本において発足したのは、1992年。なんと、今から25年も前になるのですね。道理で、当時小学生だった私も、気づけば齢33に到達しているわけです。
発足当初のJリーグには、各チームにいわゆる”大物助っ人外国人”が、それこそワンサカ来ておりました。日本代表の監督を務めたジーコもその内の一人でしたし、古くはリネカーやジョルジーニョ、リトバルスキー、ラモン・ディアス、スキラッチ、エムボマ、ブッフバルトなど、それはもう当時のサッカーファンからすれば凄い顔ぶれ。
ストイコビッチが残した功績
しかしながら、私はそんな大物外国人達を差し置いてもNo.1に挙げたいのが、ストイコビッチであります。
ストイコビッチに関しては、説明は不要でしょう。かつて弱小チームだった(ファンの方ごめんなさい)名古屋グランパスを、競合チームに引き上げたのは、かつて指揮官だったベンゲル(現アーセナル監督)の功績だけではなく、ストイコビッチの存在も忘れてはなりません。
本書は、そんなストイコビッチの半生について書かれた作品です。文章だけではなく、マンガや写真なども適度にザッピングされており、当時高校生だった私にとっても非常に読みやすい構成となっておりました。
改めてストイコビッチに感謝
我々日本のサッカーファンは、偉大なるストイコビッチのプレーを目の当たりにできたことをもっと幸せに思うべきですし、そんな彼が現役引退後も監督として日本サッカーに長期間携わってくれた時期があったことを感謝すべきではないかと思います。改めてそう思います。